情報誌「ネルシス」 vol.3 2002

P-40 Product Message [プロダクト メッセージ]【手すり:サポートレール】
P-57 世界のストリートファニチャー2 イギリス:テート・モダンの長いベンチ
P48-55
京王百花苑時代からの大木や地形をそのまま残して修景している(チェリーガーデン)

「京王フローラルガーデン“アンジェ”」の敷地は以前「京王百花苑」という日本庭園で、見事なショウブが多くの人々に愛されていました。1990年に閉鎖後、約10年間放置され荒れ果てていたのですが、庭園の再開を望む声と地域美化の観点から、2002年3月29日に有料の洋風ガーデンとして生まれ変わりました。
 百花苑時代の地形をほぼそのまま生かした約5000坪の園内には、モネの池をイメージしたウォーターガーデン、ソメイヨシノの巨木が目を引くチェリーガーデン、芝生が広がるロウンガーデンといった表情の異なる15のガーデンをつくり込み、名称を入れたサインによって、みなさんにわかりやすくご案内しています。なかでもコブシやモクレンなどの花木を約30種類・200本植えたマグノリアガーデンは、日本ではコレクションしているところが少なく、珍しい存在です。
 年間フリーパスも好評で、自分の庭代わりに愛してくださっている方が多いようです。スタッフの手作業のためメンテナンスに時間と手間がかなりかかりますが、プロ意識を持ち、今後も取り組んでいきたいと思います。

【アクセス】京王相模原線「京王多摩川駅」下車徒歩0分
園内に設けられた開放的なティーハウス
空間をひきしめているシックなサイン(チェリーガーデン)
池の周りの柵は景観に配慮して落ち着いた色にしている(ウォーターガーデン)
広々とした芝生には子ども連れの家族がのんびりした時間を過ごす(ロウンガーデン)
 
目的地の方向を示すポール型のサイン
施設入口に立てられた敷地案内のサインボード
京王フローラルガーデンのプランニングにあたり当初から考えていたのは「よそがやっているものをやっても人は来ない」ということでした。ウメは百草園、バラやサクラは神代植物公園が有名なので、何か目玉になるものを、とメインをマグノリアにしたわけです。マグノリアは、アメリカでは“日本人にとってのサクラ”のようになじみ深いもの。花も多彩で害虫の発生も少なく、ローコスト&ローメンテナンスが特徴です。マグノリアガーデンは面積も広いので、ボリュームのある花々の色と香り、鮮やかな新緑、落葉後の大きな花芽など、四季を通して楽しめます。
 園内に説明書きが少ないという声がありますが、ここは個人の庭を大きくしたような、なごめる庭園なので、小さな字で詳しく説明を書いてもうるさくなるだけ。サインも落ち着いた色味とシンプルな表示にしていますから、ガーデンや植物について何か質問があればスタッフに気軽に声をかけて下さい。また、私が案内役で園内を1時間弱でめぐる不定期の無料見学ツアーをやっているので、参加いただくのもいいでしょう。
 年中、必ずどこかに花があるフローラルガーデン。それをもっと生かしたソフトの充実が今後の課題です。
京王フローラルガーデン“アンジェ”ホームページへ >>>
商品DATA
サイン:クルーゼA・B・Cタイプ
掲示板:アビッソ1型
柵:POSバラスターカバー付きオータムブラウン色
メッシュフェンス、門扉:HGF
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P51
目的地を色分けし視認性を高めた、見やすいサイン
景観に同調し過ぎず、サインの役割をしっかり果たしている
昨年10月1日に三鷹市にジブリの森美術館がオープンしました。三鷹駅と同じく最寄駅である吉祥寺にとっても大きな観光資源になるだろうと、商店街の活性化にあわせて取り組んでいます。
 まずジブリの森美術館にちなんで、従来からアニメ作家の多い吉祥寺をアニメの街にしようと、昨年、アニメの仮装パレードやニューヨークのアニメフェスタの関係者を吉祥寺に招待して交流を深めました。
 年間70万から100万人の来訪者が予定されています。その利用者のために吉祥寺は駅からのアクセスをPRするために案内マップをつくりました。ジブリの森美術館へは海外からもお客さんが来るので、マップには英語、韓国語、中国語を入れました。
 そして、マップづくりにあわせて道にサインをつけることにしました。現在2箇所に設置されていますが、残り3箇所もまもなくつく予定です。すでに設置されたサインは、色がカラフルでわかりやすく、とても評判がいいですよ。
 このように吉祥寺は全国でもまれにみるまちづくりに熱心な街です。個人商店も大型店も一丸となって活性化に取り組んでいます。今後の活動にもご注目ください。
商品DATA
サイン:クルーゼAタイプ
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P52
木目が美しい柵。緑豊かな自然と人工的な空間をきれいに調和させている
見やすさを考えて、高さに変化を持たせたサイン
公園の利用者が休憩できるよう、さりげなくベンチが置かれている
岡崎市広隆寺町の「岡崎中央総合公園」は、四季折々の花や草木が楽しめる豊かな自然に恵まれた山間に位置します。広い敷地内には、野球場、弓道場等のスポーツ施設のほか、美術博物館などの各種文化施設も整っており、地域の多くの人々に親しまれています。
 場所柄自動車での利用者が多いため、公園内の駐車場は、ノンレールで段差がなくスムーズに進行できる門扉、運転席からの目線を考慮したサインなど、使う人の立場にたってつくられたさまざまなアイテムが配置された機能的なスペースとなっています。また、駐車場は休憩所も兼ねており、景観に合わせたシンプルなベンチが設けられ、運動後や歩き疲れたときに一息つける場としても利用されています。
商品DATA
柵:楽樹(らくじゅ)L型
引戸:NTH、門扉:NTR
サイン:クルーゼB・Cタイプ
ベンチ:ユニットレール3型(ユニットパターン3C)
開き戸と引戸を組み合わせたノンレールの門扉。引戸は左手部分に収まる
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P54
商品DATA
バス停:タウンステージBS1型(オータムブラウン色)
校舎から少し離れた位置のバス停なので、シェルターが雨の日の乗降を快適にしてくれる
足元が水浸しにならないように、化粧柱内に塩ビパイプを通して、雨水が地中の排水溝に流れるようにしている
垂水駅前の商店街から雨に濡れずに利用できる
商品DATA
バスシェルター:クレフヤードFXA―2型(化粧柱仕様)
浅草雷門近くの観光バス専用のバス停。背面のパネルに台東区の行事を写真にして取り付け、待っている間も楽しめるようしている
ベンチは浮浪者対策もあり、座面がアールのものを使用している
商品DATA
バスシェルター:クレフヤードFXA―1型(背面パネル)
ベンチ:ユニットレール3型(ユニットパターン3A)
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