全体に透明で軽い感じだが、連続するアール屋根が印象に残る
フランクフルト市の都心を流れるマイン川沿いに「博物館通り」と呼ばれる通りがある。そこには、有名建築家による美術館や博物館がいくつも並んでいて、さながら建築博物館のようである。
1970年、それまで文化に対する支出が他の都市と比べて少なかったフランクフルトが、まちのイメージを一新するために、芸術のまちで名高いミュンヘンで文化局長として手腕を発揮していたヒルマー・ホフマン氏を文化局長に迎え、文化を中心にすえた再整備に着手した。その結果、こうした文化エリアが誕生したのである。通りには周辺の雰囲気に合った、かわいらしいデザインのバス停が点在し、歩行空間のアクセントになっている。透明なアール屋根とベンチだけというシンプルな組み合わせだが、しっかりその存在をアピールしている。
ふたつ屋根のものもある