情報誌「ネルシス」 vol.10 2009

P-01 クールジャパン、あるいは浅草の迷宮
P-06[インタビュー]「観光まちづくり」による日本再生の可能性

P02-05
目次
2008年、国土交通省に観光庁が設置されたこともあり、
多くの人を惹きつける地域独自の魅力を生かしたまちづくりが注目されています。
人口減少・少子高齢化が進むなか、「観光」は地域アイデンティティ創出だけでなく
新たな雇用の創出など経済効果が期待できることから、
国全体として観光立国の実現に取り組む体制が整えられました。
これからの日本では「観光」は基幹産業のひとつになると期待されます。
今回は、「観光」を軸としてまちづくりに取り組んでいる新しい動きを取材しました。
2006年1月に開設された「秋葉原案内所」では、1人2時間2980円(メイドカフェドリンク代含む)で秋葉原の街を案内してもらえる。
メイド姿で秋葉原を案内する増田さんは、高専時代に電子部品を求めて秋葉原によく通っていたという理科系人間。秋葉原のすみずみまでよく知っている。
案内所ができる前年の2005年は、ヨドバシカメラなどの新しいビルが竣工したり、つくばエクスプレスが開通し、ドラマ『電車男』がヒット。これまで以上にたくさんの人が秋葉原に来ると予測。案内所開設と同時に「秋葉マップ」を作成し無料で配布したところ、高いニーズがあった。
「クールジャパンの活動のおかげ
で来街者は年々増えています。もともと秋葉原は免税店の多い街なので、家電を買いにアジア系の外国人がたくさん来ていましたが、ここ数年は欧米の観光客が増えています。通訳ガイドさんから、ポップカルチャーに触れるにはどこを案内したらいいですか、と聞かれることが多くなりました」と語るのは、増田さんとともに案内所を立ち上げた鈴木さん。仕事としてはあまり儲からないが「秋葉原には才能のある人が集まっているので、街として大好きです」と語る。
■問い合わせ、ガイド申し込みなどは、秋葉原案内所公式ホームページ(http://akiba-guide.com/)で。

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「クールジャパン」は近年の日本文化を表現する言葉として世界で定着してきました。
アニメをはじめ、ファッション、料理など日本が発信した独特なスタイルが海外では格好いいものとして捉えられ、熱狂的なファンも出現しているほどです。
クールジャパンの聖地と呼ばれる秋葉原や、外国人に人気の高い浅草、フランスで発行された『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で紹介された高尾山など、クールな日本のシーンを集めました。
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