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現在は講習を修了した200人以上が認定されており、最終的には350人のガイドを養成するという。 すでに2004年には、この博覧会を市民によりよく理解してもらうためにと、コース数を縮小したプレイベントを行った。プレイベントには予想以上に多くの人たちが参加し、その手応えを感じているという。なかでも人気があったのが、長崎の郷土料理「しっぽく料理」を老舗の富貴楼で楽しみ、その周辺を巡るコース。食事代が加わるため参加費は割高だったが、女性を中心に支持を得た。 「長崎に来てくださる方をおもてなしするという意識で取り組んでいます。地元住民が案内することで、異文化が混じり合った“わからん(和華蘭)まち”をよりよく知ってもらい、また来てみたいと思っていただけたら。2006年を節目として博覧会を行いますが、その後もこの取り組みは続けていきます」と、長崎さるく博’06推進委員会事務局広報宣伝班リーダーの高橋秀子さん。  |
そして、長崎を語るうえで欠かせないのが「出島」。明治以降の周辺部の埋め立てにより原形が失われてしまったが、現在、19世紀初頭の扇形の島を再現しようと「出島復元プロジェクト」が進行している。すでに一部の建物が復元され一般公開されており、2006年には第二期工事が終了して西側部分の町並みが再現される。 「明治期に民有地化されていましたが、19 22(大正11)年に国の史跡に指定され、オランダからの強い要望もあって、長崎市では1951(昭和26)年度から整備計画に着手しました。長崎市としてもまちづくりの重要な核となることから、1996(平成8)年度から本格的な復元事業を行っています。鎖国期の江戸時代において、オランダを通じて世界を知ることができた歴史的にも重要な場所であり、また出島がいかに狭く閉鎖的  |
長崎市教育委員会出島復元整備室係長の平俊隆氏
だったかも、復元した町並みを通して体験できますよ。さるく博で、もっと多くの方に来ていただけると期待しています」と長崎市教育委員会出島復元整備室係長の平俊隆氏は語る。 港町ならではの景観と歴史的背景を生かし、現代的な姿をつくりだしている長崎。古さと新しさがうまく調和した町並みを“さるく”ことで、その深い魅力が実感できることだろう。 |